関東の耶馬渓といわれる吾妻渓谷の大半と、800年の歴史を誇る情緒豊かな川原湯温泉街が湖底に沈んでしまいます。そして、イヌワシ等の絶滅危惧種の生息にも致命的な影響を与えつつあります。
最も安全性が高くて美味しい水道水は、地下水を水源とするものです。八ッ場ダムができると、千葉県内の多くの自治体では、最高級の水道水源である地下水が河川水に切り替えられることになっています。豊かな地下水を抱える県内の佐倉市、習志野市、船橋市、四街道市では、大事な自己水源である地下水を切り捨てて八ッ場ダムの水を押し付けられるのは納得がいかないと、2003年、各市議会で「八ッ場ダム事業の見直しを求める意見書」を採択しました。
千葉県には他の都県と異なり、ダムによる土砂のせき止め等により九十九里海岸などの砂浜がやせ細ってきています。そのため県では砂浜を維持するために多大な予算を使わなければならない状況です。
このように、治水・利水上の必要性が失われ、国民に巨額の負担を強い、様々な災いをもたらす八ッ場ダムの建設は、中止すべきです。これ以上、無駄な公共事業に巨額の税金を投入し、貴重な自然を破壊しなければならない理由はありません。千葉県は速やかに八ッ場ダム事業からの撤退を表明し、本体工事は何としても阻止すべきだと考えます。
(了)