他方、首都圏の航空需要は2030年に年間発着回数94万回になるとの試算があります。今、羽田では4本目の滑走路が建設中で、来年秋に完成すると発着回数が10万回増え40万回となりますが、成田の22万回を足しても62万回にとどまり、まだまだ足りなくなる予想です。そこで、地元の方々の合意を得ながら、成田の発着回数をさらに拡大して30万回に増やすことが重要となります。しかし、それには、空港用地の取得や騒音問題の対策等解決しなければならない課題が多くあります。
成田空港は血に塗られた長い闘争を経て、ようやく国と住民が話し合いによる解決にたどり着いたという歴史があります。したがって、30万回へ向けての発着枠拡大については、土地所有者や騒音被害者等の方々の声にも十分耳を傾け理解と協力を得ながら、丁寧に事を進めて頂きたいと考えます。また、成田だけでは、急増する国際線需要を賄いきれないことは明らかです。午後11時から午前6時の深夜早朝は騒音のため離発着できないという制約もあります。そこで、成田を国際線の基幹空港としつつも、羽田を補完的に活用することも止むを得ないものとして対処していくべきであると解します。
(了)