議会活動・活動報告バックナンバー

[2005年5月号]

観光立県の取組み強化を

 三方を海に囲まれ、多彩な海岸線があるうえ、黒潮の影響を受けた温暖な房総半島を抱え、また新鮮で豊かな農水産物もあり、加えて都心からアクセスも良く、更なる発展の可能性を秘めているのが本県の観光です。
 「観光立県千葉の実現」が、県政の五つの戦略プロジェクトの一つに位置付けられていることからも分かるように、観光産業は、宿泊施設や旅行業などのサービス業だけではなく、商品を供給する第一次、第二次産業をも含め裾野の広い産業であり、地域経済の活性化にも大きく寄与するものであり、観光が本県産業の柱となるように取り組むことが強く求められています。
 本県では、「二十一世紀型の新しい観光地づくり」を目指した施策の一つとして、、「観光立県千葉モデル推進事業」を平成16年度に創設し、県下7地域を指定するなど、地域が主体となった観光地づくりに対して支援しています。
 今後、本県特有の観光資源を活かした先進的で魅力ある観光地の早期実現を目指すためには、観光関連の各種施策を組み合わせるなどして、集中的かつ具体的に展開していくことが、緊急の課題と思われます。また、その際には調整役を、是非、県が担っていく必要があると思います。
 一方、観光客の誘致、とりわけ外国人観光客の受け入れ促進は、既存の観光関連施設に対し、大きな経済的効果をもたらすだけでなく、地域の国際交流意識を高めることも期待され、あらゆる意味で地域活性化につながっていくものであり、極めて重要な事業です。
 本県は、空の玄関口である成田空港を擁しており、日本に来る外国の方々の大半が本県にいらっしゃることになります。この優位性を生かし、できるだけ多くのお客様に本県を観光していただくための取り組みが期待されるところです。
 しかし、街中の案内表示を見てみますと、英語を表記するものは多く見られるものの、中国語や韓国語は極めてまれです。これでは、本県に数多くいらっしゃる台湾や韓国の方に対し、十分な情報提供が行えないとともに、非常に不便な思いをさせてしまうのではないでしょうか。
 より多くの外国のお客様に、安心して気持ちよく本県を観光していただくためにも、観光施設への案内表示などに言語を増やす必要があると考えます。
 なお、地域の観光振興の観点から一点、私の地元、船橋・市川両市にまたがる中山地区には、中山法華経寺はもとより、船橋側にはルノワールや竹久夢二などの作品もある美術館を兼ね備えた吉沢野球博物館があり、また今年の秋には、市川側に東山魁夷記念館がオープンします。県下でも数少ない歴史と文化の町として、県にも支援を強く求めて参りたいと思います。