議会活動・活動報告バックナンバー

[2008年2月号]

禁煙条例の制定を

 たばこの煙に含まれる有害物質は、ニコチン、タールをはじめ200種類以上に及び、ガンをはじめ呼吸器疾患や循環器疾患など様々な病気を引き起こすと言われております。
  また、たばこは、喫煙者本人だけでなく、喫煙者の周りにいる人たちにも受動喫煙というかたちで、健康被害を及ぼすことが知られています。

 ところで、最近、駅の喫煙コーナーやレストランの喫煙席などで喫煙している女性の姿や、車の運転をしながらたばこを吸っている女性ドライバーを多く見かけるようになってきました。

 以前は、男性に比べて女性の喫煙者はそれほど多くはありませんでしたが、駅やレストランの喫煙コーナーを見る限りでは、たばこを吸う女性、特に若い女性の数が多いように思えます。  若い女性は、「たばこがかっこいい」とか、「みんなが吸っているから」とファッション感覚や仲間意識から安易に吸い始めるケースが多いのではないでしょうか。

 女性の喫煙は、本人の健康への悪い影響に加えて、妊娠や子育てを通じて、次世代の健康にも大きな影響を与える可能性があるため、喫煙者の増加は、大変危惧されるところです。  また、施設における禁煙・分煙の状況についてですが、欧米やオーストラリア、アジアの諸国では、医療機関、学校等教育施設、公共施設、交通機関について、「禁煙区域」としているところが多くなっています。

 たばこは、個人の嗜好の問題であるとの意見もありますが、個人の自由を最大限尊重する国でも、公の場、教育の場ではその施設や機関の目的から喫煙を制限することは当然とされています。

 我が国においても、近年、学校、体育館、職場や鉄道の駅構内などでは禁煙・分煙がかなり進んできていると承知しておりますが、県の施設や学校において、まず率先して禁煙を推進していくことが、企業や地域における禁煙・分煙を進める上でも重要であると考えます。

 昨年の11月1日からは千葉県タクシー協会、千葉県個人タクシー協会に所属する全車両7600台に禁煙が実施されるなど、禁煙・分煙の動きが広がりつつありますが、レストランや飲食店の禁煙・分煙はあまり進んでいないのではないでしょうか。

 民間の施設とはいえ、多くの人が集まり、子供や非喫煙者が近くに座るレストランや飲食店で、禁煙や分煙を一層進める必要があると考えます。  神奈川県では、松沢知事の肝いりで全国初の「公共的施設における禁煙条例」の制定に向けて、タウンミーティングが行われていると聞いています。  したがって、本県でも「健康づくり100年計画」を推進する上でも、条例制定を検討する時期に来ていると考えます。